デスロタラジンとビラスチン

デスロタラジンとビラスチンはどちらもアレルギー治療に用いられる新規の抗ヒスタミンです。デスロタラジンは食事や飲み物による影響を受けにくく、いつ飲んでも良いという特徴があります。ビラスチンは薬を飲んだ初日から、他の薬よりも強力に作用するという特徴があります。いづれも眠くなりやすいという、アレルギー治療薬に多い副作用が少なく、使い勝手のよい薬として知られています。抗ヒスタミンには既に数多くの薬があるため、効き目の強さや眠気の出にくさから薬を選ぶことができます。先述のように、デスロタラジンは食後に飲んでも空腹時に飲んでも薬の吸収に大きな違いが無く、いつ飲んでも効果が期待できる薬です。一方で、ビラスチンは食後に飲むと最高血中濃度が60%に低下してしまうため、空腹時に飲まなければなりません。たとえ毎日決められた量の薬をきちんと飲んでいても、飲む時間をずらしてしまい間違った飲み方をしているケースは少なくありません。空腹時という意味で寝る前に飲むように指示される薬もありますが、晩御飯を食べてすぐ寝るような人や寝る前に夜食を食べるような人では寝る前が空腹時にあたらない場合があるので、薬剤師は注意が必要です。