肺機能検査

この検査は、空気を吸い込む際の肺機能及び吐き出す能力を調べる検査である。
症状として息切れ・動悸・呼吸が苦しい・咳・痰等が現れている、または肺の病気が疑われる場合にこの検査を行っている。

この検査から、肺活量・%肺活量・努力性肺活量・1秒率・1回換気量・残気量等を調べることで、肺に関わる病気の診断や重症度の判定に役立てられている。また、治療効果を判定する目的でも使用されている。

気管支喘息の診断にも非常に欠かせない検査である。加えて、手術時の麻酔法を選択する際の判断材料として用いられることもあるようだ。


この検査の所要時間はおよそ10分。測定機器に息を出したり吐いたりを2~3回繰り返して終了となる為ほとんど苦痛を伴わない検査である。しかしながら、気管支喘息を持っている方は発作時に検査を行うことはできない。

加えて、検査によって発作が誘発されてしまう可能性も無きにしも非ずだ。兆候を感じ取った際は無理することなく医師・医療スタッフに申し出るようにしていただきたい。

この検査の結果より、%肺活量が80%を下回る場合は「肺結核」「肺線維症」の疑いが浮上する。肺の空気を取り込める容量が少なくなっているという事になる為、拘束性換気機能障害があると考えられるのである。

1秒率が70%未満であった場合は、気管支喘息・気管支拡張症・肺気腫といった空気の通り道が狭まっている閉塞性換気機能障害であると考えられる。

このような異常が検査より発見された際は、より精密な検査の結果も踏まえ診断し、病気をきちんと治療していくことが大切だろう。